일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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がらすどのうち

硝子戸の中

夏目 漱石

夏目 漱石의 硝子戸の中(がらすどのうち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,702자 · 105화면

아오조라 문고

その上病気のせいでもあろうが、常に陰気臭い顔をして、宅にばかり引込んでいた。

それがいつとなく融けて来て、人柄が自ずと柔らかになったと思うと、彼はよく古渡唐桟の着物に角帯などを締めて、夕方から宅を外にし始めた。時々は紫色で亀甲型を一面に摺った亀清の団扇などが茶の間に放り出されるようになった。それだけならまだ好いが、彼は長火鉢の前へ坐ったまま、しきりに仮色を遣い出した。しかし宅のものは別段それに頓着する様子も見えなかった。私は無論平気であった。仮色と同時に藤八拳も始まった。しかしこの方は相手が要るので、そう毎晩は繰り返されなかったが、何しろ変に無器用な手を上げたり下げたりして、熱心にやっていた。相手はおもに三番目の兄が勤めていたようである。私は真面目な顔をして、ただ傍観しているに過ぎなかった。

この兄はとうとう肺病で死んでしまった。死んだのはたしか明治二十年だと覚えている。すると葬式も済み、待夜も済んで、まず一片付というところへ一人の女が尋ねて来た。三番目の兄が出て応接して見ると、その女は彼にこんな事を訊いた。

「兄さんは死ぬまで、奥さんを御持ちになりゃしますまいね」