후리가나로 읽는 일본 고전
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
山本 周五郎의 美少女一番乗り(びしょうじょいちばんのり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 73,583자 · 149화면
それを陰になり日向になって庇ってやる椙江は、――どういう訳か又平のそぶりに納得の行かぬところがあるように思えてならない、もしかすると仔細あって、わざと愚か者の風を装っているのではあるまいか?……
「でも、そうとすると、何のために馬鹿の真似をする必要があるだろう」
結局、椙江には分からなかった。
それからさらに十日ほどたったある夜のことである。ちょうど秋の最中で、十七夜の月がすばらしく冴えていた、椙江は独り静かに月を見ようと、縁を下りて、虫の音を聞きながら庭はずれの松林の中へ歩み入って行った。――青白く光を吸った夜霧が、快く肌へひんやりとしみ、素足に落ちかかる下草の露のしめりも、そぞろに秋思を唆って、感じ易い乙女の胸はいつか甘い哀傷のなかに溶けて行った。
「静かだこと……」
ほっと呟いた時、椙江は――どこか近くで忍びやかに気合をかける鋭い声を聞いた。父はもう臥戸へ入っているし、門人たちはみんな月見に出て行ったはずである、誰だろう……と思っているとまたしても、
「――えィ……」
と、骨へとおるような気合。
「門人衆の気合ではない」
さすがに八重樫主水の娘、自分で稽古こそしないが、気合に籠る術の差ぐらいは分かる、……不審に思って声のする方へ忍び足に近寄って行った。