후리가나로 읽는 일본 고전
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おうがいのけんこうとし
耄碌寸前
森 於菟
森 於菟의 耄碌寸前(おうがいのけんこうとし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 43,925자 · 89화면
祖母は困ったような顔をして、私の手をとって叔母の膝の上にのせ、「さあこれからは於菟があなたの子、もう泣くのはおよしなさいね。」という。叔父が道楽者なのでまた何か不身持をしたのを叔母が泣いて訴えているのである。子供もない心細さから何でも髪を切って尼になるとかいうので祖母ももてあまし、於菟も母がない、これからあなたの子にするからそんなことをいわぬようにと慰めていたのである。私はいつもやさしい美しい人で大好きな叔母であるが、何だか馬鹿げていて「叔母さんの子になりますよ。」といったら祖母と叔母が喜ぶと思いながらも、そんな白々しいことはいえずにいつまでも黙っていた。
またそのころある夏の日の観潮楼上、日の射し込むかぎり、十畳の座敷の半ば以上、またこの広間を東南にそうて折れまがる廊下の隅から隅まで使って曝書をする。廊下の前は一階の屋根だから、つづく玄関の棟瓦の上までならべる。書物は皆全頁の中ほどを開いて伏せ、屋瓦状に重ねるのである。これは毎年暑中休暇の終り、八月末の行事で邸の北西隅にあった、古い平家のもとの持主から伝えた質店の蔵をなおした二階建の書庫から持ち出すのである。