후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おうがいのけんこうとし
耄碌寸前
森 於菟
森 於菟의 耄碌寸前(おうがいのけんこうとし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 43,925자 · 89화면
唯一の嗜好である葉巻の香がしみついて父のいる所は寝室でも書斎でも手洗場でもその匂いがなつかしかった。職務以外に読書や思索や執筆で頭脳を使うことが多いが、それらは父を楽します仕事なのでそのためにひどく疲れるには至らない。睡眠時間の少いことはよくいわれるが、必要なだけの睡眠を適当な時間に分配してとる習慣をつくっていたので、夜半起きてものを書く時もその前後に深い眠りの時間があったと見るべきである。もっとも晩年には年来の過度の勉強の疲労が蓄積したのかも知れない。
私が父の健康を心配したのはいつのころからであったか。いや、父の方が私の将来を見通して健康を気づかってくれたのが先であったように思う。私の生母(父の最初の妻)は男爵西周の媒酌で父に嫁し、海軍中将男爵赤松則良の長女であったが結婚後一年余、私を生んで間もなく、かねてからの不和がもとで、当時の住居上野花園町十七番地の家(赤松家の所有)に赤児とともに置きざりにされ、父はその弟たちと駒込千駄木町五十七番地の貸家に移った。私はもちろん何もわからぬまま自分を生んだ母と生涯のわかれをして、一応千住に開業していた祖父の家に移され、祖母と曾祖母のもとに育てられた。