후리가나로 읽는 일본 고전
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らんがくことはじめ
蘭学事始
菊池 寛
菊池 寛의 蘭学事始(らんがくことはじめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,575자 · 31화면
袋の口には、金具が付いていた。それは、おそらく知恵の輪の仕掛けになっていたのだろう。玄白は、所々を押したり引いたりしてみたが、口は一分も開かなかった。
彼は、とうとう持て余した。彼は、苦笑しながら、それを次の者に譲ろうとした。が、その時に、一座の者は、たいていそれを試みていた。ただ玄白の右手に座っている良沢だけには、彼があまり端然と控えているために、誰もがそれを手渡しかねていた。
「前野氏、いかがでござる?」
玄白は、気軽にそれを良沢に手渡そうとした。が、良沢は冷然として、それを受け取ろうとはしなかった。彼は、おそらく一座の者がつまらない玩び物で打ち興じていることが、あまりに苦々しく思われたのだろう。否、士大夫ともあるべきものが、つまらない玩び物で、カピタンから体よく翻弄されていることを苦々しく思ったのだろう。彼は、玄白が差し出したその袋を、見向きもしようとしなかった。
その袋は、玄白と良沢との中間に置かれたまま、一座はちょっと白けかかっていた。
が、ちょうどその時、折よく平賀源内が、遅れて入ってきた。彼は、その袋のことを一座の者からきくと、それを無造作に取り上げたかと思うと、たちまち口を開けてしまった。