후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(六)結納の行方(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 142,597자 · 289화면
大きな悲しみの去来する、この上もなく冷たい顔を、平次は世にも不思議なものに眺めておりました。ひ弱い肉体と、逞しい智恵とを持っているらしい、この皆川半之丞の秀麗な面から、秘密を看破することだけは平次も断念しなければならなかったでしょう。それは、平次がかつて経験したことのない、複雑な深さを持った顔です。
間もなく検屍が済んで、死体を部屋の中に運び入れ、町内の人達が、家主や月番を先に立てて、何くれと世話をしてくれました。が、不思議なことに、毎晩集まって来た、半之丞の弟子達も、身寄りの者もたった一人も顔を見せません。
「皆川様、――番所までお越しを願います」
思案に暮れた平次は、最後の切札を投りました。たった半刻、この家から皆川半之丞を追い出して、存分に調べてみたかったのです。
「それは誰の指図だ」
半之丞の顔は冷たく引緊ります。
「その方が早く型がつきます、――御奉行所の召出しを待って、なにかと手間取っては、御妹様の仇討も遅れる道理ではございませんか」
平次は一生懸命です。町奉行や、与力の指図を待っていては、平次の方も今日の日に間に合いません。そうかといって、相手は身分あり気な二本差ですから、引っ括って行って、存分な家探しをするわけにも行かなかったのです。