후리가나로 읽는 일본 고전
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면
と。
そしていつか菩提寺の住持であり学友である人に、こんな歌を言い訳に見せたことがある。――
“父母の忌もおこたりてはたらけど、やすらぎ給へ良き子とはならむ”
ぼくは六歳で私立の小学校へ通った。幼稚園がなかった時代である。そのときの校長先生、山内茂三郎先生は、ことし八十八歳になられた。
開港地横浜の千歳町にあった私立山内尋常高等小学校というのがそれである。奥様も先生と共に教鞭をとられ、常に紋付に紫の袴をはき、ぼくら少年の眼にもお美しく見えた。そしてぼくら少年は、その校長夫人を“御新造先生”とよんで親しみ甘えたものである。
御新造先生は、お若くして逝かれたが、山内先生は教育界に努められること六十八年、いまも横浜の山手に、横浜女学園と小学校を営んでおられる。――残り少ない学窓の友が、その先生の米寿を祝おうというので、この三月十五日、まだ復興も遅く、敗戦国の傷痕まだらな山ノ手の一校舎で、春の一日を、記念会というまどいに送った。
偶然、三月十五日は、ぼくの亡父の命日でもあった。お寺の現住持も山内小学校の同窓である。そこで午前中は、父の墓掃に詣でた。うたた御不沙汰の感にたえない。