후리가나로 읽는 일본 고전
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면
スケジュール万端、嘉治さんまかせ。ほかに同行は編集のK氏、O氏。東京駅を発、その日の午後に、名古屋の朝日新聞名古屋支社で挿画の杉本健吉画伯が「ふわァっ、は、は、は」と特徴のある笑い声と共に参加する。支社の人々、新東海のT氏や海潮音氏なども集まって、例のごとく名古屋文化是々非々談、二時間ばかり。この名古屋には今、平家琵琶の古曲を語る日本でただ二人のうちの一人という校がいると聞いて慕わしかったが、名物の酒まんじゅうを二つ食べ、まもなく近畿電に乗り、松阪へ行く。
途中、中川駅まで同車して、大阪行に乗り換えた海潮音氏は、降りる間際まで「しょうべん、忘れては、あきまへんぞ、しょうべんを」といいつつ降りた。そばの健吉画伯にもたれにもこの意味は分かりっこない。ぼくの旧句に、
せうべんの先を曲げるよ春の風
というのがある、これを旅先から色紙にでも書いて送ってよこせという御註文なのだ。まことにこの一行と前途の旅情にはそんな風趣が予想されよう。ひきうけて別れたが、その後、つい旅先からも送らず、帰京した今日までも、まだ約束を果たしていない。「あいつ、ほんまに、しょうべんをしよった」