일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면

아오조라 문고

市電、自動車、遠いブザー。階下の女中さんの声や瀬戸物の音や、隣室のお客の会話だのスリッパの音性までが、交響楽的に、東京ではなく、大阪の朝の音である。

だが階下の広間に起き揃ったらしい連れのアクセントだけが、四隣にそぐわないものに聞こえてくる。本社の人、訪客も来ているらしい。大急ぎで身じたく、洗顔に、裏梯子から降りてゆく。かつての上方女形、雀右衛門の住居であったと聞くこの宿。お勝手や細廊下に働く人影も、小庭に古りた竹のすがたも、みな道頓堀の名女形といわれた主のかたみかと、なんとなく朝寒のいじらしい。

朝食。そこへもう富田砕花氏、元気よくやってくる。ゆうべの朝日会館の「あさか」の席では、河合卯之助氏や京阪間の史蹟研究家の数氏から教えられるところが多かったが、その上にも、砕花氏は、きょうの案内役を買って出てくださったわけ。――労や多謝しなければならないが、どういうものか朝日の出版局内では、氏を愛称するに「風」というニック・ネームをもって送迎している。この人の案内に従うことは、従って「風」について歩くということになりはしまいか。

自動車来る。風老、運転台に心得顔、詩人に年なし、ハンチングをかぶって、赤ら顔のこのオプティミスト(楽天家)、すぐ後ろへ肱を乗っけて、さっそくコース説明、天候予測、談笑風発。