일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면

아오조라 문고

だから壇ノ浦のそばには火山(のろし山)の名もある。

こう伺ってみると、ダンは木ヘン土ヘン、いずれでもいいわけだ。大阪のサカは、今ではコザトヘンと決まったようになっているが、江戸中期前は、土ヘンの坂だった。大坂城が余り落雷の厄に遭うので、宝暦ごろかに「これは坂の字がいけない。土に反るがよろしくない」と悪左府頼長みたいな学者がいて、以後、コザトヘンの阪に革めたものである。だが壇ノ浦は、木にも土にも反りようはない。屋島は木、ここは土としておこう。一つにしてももちろん異存はないが、木ヘン土ヘンだけで一目その地方別が分かるなどは、簡明だし、おもしろい。実生活の邪魔にもならないし、まあここらの文字は遊ばしておけである。

新小倉ホテルへ帰る。

外は降っていた。車の窓を洗い流す雨。タイヤの音が、妙に悲調な笛を吹く。

宿へ着くなりすぐ蒲団をかぶって寝こむ。海峡の船の汽笛、瀟湘夜雨のわびしさに似る。ちょっと寝つかれないで腹這いのまま煙草を抜く。豊作から貰って来たマッチの絵などつれづれに見入る。清水崑氏だなと思う。方二寸形の中に女の顔がいっぱいに描いてある。その女、妙に雨の夜を語りたげに小首を傾げている。