일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면

아오조라 문고

ある日、寺僧が庭のぼたん杏を採って鉢に盛り、それを「おなぐさみに」と机の端に置いてくれた。

夕方ふと「しまった」と気づいた時は、鉢に山盛りのぼたん杏が、半分に減っていた。原稿に気をとられ、夢中で食べていたものとみえる。果たせるかな、その夜半から大下痢を起こし、翌一日も止まないので、高野から有馬へ来、真夜中、有馬の湯の脱衣場の大鏡に自分のゲッソリした蒼白な面を映して「これが死ぬ前の顔か」とひとり眺めたほどな記憶がある。

どうも、よくよくぼくは性懲りのない男とみえる。従来、こういうばかさを何度やってるかわからない。そして、おおむね旅行先でのしくじりなのだ。旅へ出て、日ごろのきずなから解放される愉しさを、自ら「旅情童心」などといって放逸したがる心理がさせるものらしい。こんどはコリたし、年も年だから、これからは「旅情童慎」ということにしようとおもう。

下痢幾日青葉若葉も眩く

一同朝食。さりげなく、ぼくも箸はとる。

しかし、内心おどおど、多くを口に入れず、そのうちに、神戸の市史編纂にたずさわる川辺賢武氏が早くも来訪される。

「きょうはどういう御予定で」と、川辺氏はさっそく二万五千分ノ一地図を卓いっぱいに拡げた。