후리가나로 읽는 일본 고전
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がん
雁
森 鴎外의 雁(がん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 73,950자 · 147화면
籠は隣の裁縫の師匠の家の方に寄せて、窓に吊るしてあって、蛇はこの家と隣家との間から、庇の下をつたって籠にねらい寄って首を挿し込んだのである。蛇の体は縄を掛けたように、庇の腕木を横切っていて、尾はまだ隅の柱のさきに隠れている。随分長い蛇である。いずれ草木の茂った加賀屋敷のどこかに住んでいたのがこの頃の気圧の変調を感じてさまよい出て、途中でこの籠の鳥を見附けたものだろう。岡田もどうしようかとちょいと迷った。女達がどうもすることの出来なかったのは無理も無いのである。
「何か刃物はありませんか」と岡田は云った。主人の女が一人の小娘に、「あの台所にある出刃を持ってお出で」と言い附けた。その娘は女中だったと見えて、稽古に隣へ来ていると云う外の娘達と同じような湯帷子を着た上に紫のメリンスでくけた襷を掛けていた。肴を切る庖刀で蛇を切られては困るとでも思ったか、娘は抗議をするような目附きをして主人の顔を見た。「好いよ、お前の使うのは新らしく買って遣るから」と主人が云った。娘は合点が行ったと見えて、駆けて内へ這入って出刃庖刀を取って来た。
岡田は待ち兼ねたようにそれを受け取って、穿いていた下駄を脱ぎ棄てて、肱掛窓へ片足を掛けた。