일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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がん

雁

森 鴎外

森 鴎外의 雁(がん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 73,950자 · 147화면

아오조라 문고

真偽の分からぬ肉筆の浮世絵の軸物を掛けて、一輪挿に山梔の花を活けた床の間を背にして座を占めた末造は、鋭い目であたりを見廻した。

二階と違って、その頃からずっと後に、殺風景にも競馬の埒にせられて、それから再び滄桑を閲して、自転車の競走場になった、あの池の縁の往来から見込まれぬようにと、切角の不忍の池に向いた座敷の外は籠塀で囲んである。塀と家との間には、帯のように狭く長い地面があるきりなので、固より庭と云う程の物は作られない。末造の据わっている所からは、二三本寄せて植えた梧桐の、油雑巾で拭いたような幹が見えている。それから春日燈籠が一つ見える。その外には飛び飛びに立っている、小さい側栢があるばかりである。暫く照り続けて、広小路は往来の人の足許から、白い土烟が立つのに、この塀の内は打水をした苔が青々としている。

間もなく女中が蚊遣と茶を持って来て、注文を聞いた。末造は連れが来てからにしようと云って、女中を立たせて、ひとり烟草を呑んでいた。初め据わった時は少し熱いように思ったが、暫く立つと台所や便所の辺を通って、いろいろの物の香を、微かに帯びた風が、廊下の方から折々吹いて来て、傍に女中の置いて行った、よごれた団扇を手に取るには及ばぬ位であった。