후리가나로 읽는 일본 고전
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がん
雁
森 鴎外의 雁(がん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 73,950자 · 147화면
に、高利貸と云う、こわいものの存在を教えられていても、別に痛切な感じは持っていない。そんなら何が悔やしいのだろう。
一体お玉の持っている悔やしいと云う概念には、世を怨み人を恨む意味が甚だ薄い。強いて何物をか怨む意味があるとするなら、それは我身の運命を怨むのだとでも云おうか。自分が何の悪い事もしていぬのに、余所から迫害を受けなくてはならぬようになる。それを苦痛として感ずる。悔やしいとはこの苦痛を斥すのである。自分が人に騙されて棄てられたと思った時、お玉は始て悔やしいと云った。それからたったこの間妾と云うものにならなくてはならぬ事になった時、又悔やしいを繰り返した。今はそれが只妾と云うだけでなくて、人の嫌う高利貸の妾でさえあったと知って、きのうきょう「時間」の歯で咬まれて角がれ、「あきらめ」の水で洗われて色の褪めた「悔やしさ」が、再びはっきりした輪廓、強い色彩をして、お玉の心の目に現われた。お玉が胸に鬱結している物の本体は、強いて条理を立てて見れば先ずこんな物ででもあろうか。
暫くするとお玉は起って押入を開けて、象皮賽の鞄から、自分で縫った白金巾の前掛を出して腰に結んで、深い溜息を衝いて台所へ出た。