후리가나로 읽는 일본 고전
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まおうものがたり
魔王物語
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 魔王物語(まおうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,506자 · 23화면
彼は其のまま其処へ倒れて気絶してしまった。
暫くして作平が我に帰ったときには、もう怪しい物もおらず、空も晴れて月が明るく射していた。それでも彼はもう西行寺の方へ往くことはできなかった。彼はむっくり起きるやいなや犬の走るように走って帰った。
翌日になって作平は源之丞の家へ往って、起きて出て来たばかしの源之丞の顔を見ると、
「昨夜はありがとうございました、其の時拝借した提灯は、松原で大入道に逢いまして捨ててかえりましたから、これから往って探して来ます、どうか暫くお待ちを願います」と云った。
「なに、提灯を貸した、それは人違いだろう、私は昨日は他出しなかったよ」と、源之丞はけげんな顔をした。作平は呆れて衝立った。
平太郎は夜遅くまで作平を待っていたが、とても帰りそうもないので、二更の鐘を聞くと、
(とても今夜は帰らないだろう)と、独言を云い云い寝床の方へ往こうとして立ちあがると、背後から袖を引く者があった。驚いて揮り返って見ると、前夜の女が莞と笑って坐っていた。
「おのれ妖怪」と、云いさま脱き打ちに斬りつけた。と、女は煙のように消えてしまった。平太郎は苦笑して刀を収めた。