轻松读懂日语经典作品
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いしがおごる
いしが奢る
山本 周五郎
「サンデー毎日臨時増刊仲秋特別号」毎日新聞出版、1952(昭和27)年10月19日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,304 字 · 45 页
舟子の一人が、途中からうまく海へとび込んでのがれ、泳ぎ帰ってそう話したということであった。
――それなら大丈夫だ、彼はもう決していしのところへ来ることはないだろう。
保馬は安心して仕事を始めた。
多忙な日が続いた。保馬は江戸へ督促の急使をやり、重職と会った。町奉行に捕えてある暴徒たちの訊問もし、三人の御用商人とたびたび話しあった。宿所を襲ったのは外島の独断だということがわかった。彼は商人たちと役所とのあいだで、収拾のつかないくらい不正を重ねていた。たとえ保馬の手から調書を奪うことができたとしても、それだけではもう、罪を免れるわけにはいかない状態であった。――御用商人たちとの会談はうまくいった。かれらと外島との関係はあまりに深かったので、暴挙のことがかなり負担になったらしい。同時に、財政改革ということが、いつかは避けられないという現実もわかっていた。かれらは商人であった、破滅より損失を選ぶくらいの賢さを、かれらがもっていない筈はなかった。
――外島のやった事が逆効果になった。
これで無事におさまるだろう。保馬はそう確信することができた。慥かにそのとおりだった、江戸から勘定吟味役が来たのは、その月の下旬のことであるが、持って来た改革案はすらすらと通った。