轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いなか、の、じけん

いなか、の、じけん

夢野 久作

「探偵趣味」「猟奇」1927(昭和2)年7月~1930(昭和5)年1月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 39,535 字 · 78 页

青空文庫

まず、最初は三々九度の真似事らしく、顔を真赤にして羞恥んでいる西村さんと、キャアキャア笑っているハイカラ美人が、呆気に取られている片輪たちの前で、赤い盃を遣ったり取ったり、押し戴いたりしていたが、間もなく外の連中も、白い盃や茶呑茶碗でガブガブとお酒を呑み初めた。その御馳走の中には、ネジパンや、西洋のお酒らしい細長い瓶や、ネープル蜜柑などがあったが、その他は誰一人見たことも聞いたこともない鑵詰みたようなものばかりを、寄ってたかってお美味そうにパクついていた。

西村さんもハイカラ美人にお酌をされて恥かしそうに飲んでいたが、その中にハイカラ美人はスッカリ酔っ払ってしまったらしく、毛布の上に立ち上って何かしらペラペラと、演説みたような事を饒舌り初めた。それから赤い湯もじをお臍の上までマクリ上げると、大きな真白いお尻を振り立てて、妙テケレンな踊りをおどり出した。それを片輪連中が手をたたいて賞めていた……。

……までは、よっぽど面白かったが、間もなく横のトタン葺きの小舎から、幽霊のように痩せ細った西村さんのお母さんが、白い湯もじ一貫のまま、ヒョロヒョロと出て来た姿を見ると、みんな震え上がってしまった。