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おもいで

ロッパの悲食記

古川 緑波

古川緑波『ロッパの悲食記』。同一底本的分册已合并为一书。收入:想い出、ああ東京は食い倒れ、浅草を食べる、色町洋食、うどんのお化け、甘話休題、牛鍋からすき焼へ、下司味礼賛、神戸、氷屋ぞめき、このたび大阪、清涼飲料、食べたり君よ、駄パンその他、八の字づくし、富士屋ホテル。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 52,651 字 · 114 页

青空文庫

而も、握っても、まだ尻っ尾が、躍動している。酔後の舌に、冷たい生海老が快くて、十ばかり食った。

何故黒門というところだけに、おどりが夜おそくまであるのか、その点は、未だに判らない。

大阪滞在中の食日記、概略。

五月十二日 北新地豊八のすし。夜おそかりしため、おどり売切れ。専ら、あこう鯛を食う。十三日 北の菊屋で昼食。階下の腰掛。合鴨のロースが、うまし。海老のかき揚げは、梅月のシステムで、大きく軽し。赤だしを貰って飯。夜は、梅田の、すし屋ひょうたん。おそくまでおどりあり、こっちへ来て、はじめて、たんのうす。十七日 夜、宗右エ門町の西明陽軒へ。オヤジと久濶。海老のニュウバーグ他何品か食う。久しぶりで、品のいい、少量の皿を幾つも食った。十八日 大好きな紅焼魚翅を食いたさに、ハネ後、神戸迄ノシて、Hへ行く。出来た魚翅を一目見て、がっかり。料理人が変ってしまった。もう全く食う気のしないものばかり。三年も行かないうちに、世も変る。十九日 南の野間の天ぷら。お上品で、軽くて、いくらでも食える。二十日 北の駅前、香穂のお狩場焼。蛤や海老等の海産物と、牛肉豚肉鶏肉、ごっちゃまぜ。