轻松读懂日语经典作品
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
01 乾雲坤竜の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页
「それからこっち、とんと屋敷にもいつきませぬ。先夜も雨中の大川に多人数の斬り合いがあって、船番所から人が出たそうだが、栄三郎もどこにどうしているかと……いや、なんの関係もない者、思ってみたこともござらぬ。はははは」
多門は思わずうつむいた。
「割ってのお話、よくわかりました。が、それでもなお、私としてはなんとしても栄三郎殿を養子に申し受けたい。というのが……お笑いくださるな」
「なんでござる?」
「その栄三郎の嫁となるべき当方の娘――」
「ははあ、弥生どのとか申されましたな」
「それが命がけの執心で、そばで見ているそれがしまで日夜泣かされます」
「あの、うちの栄三郎めに?」
「仮りにも親となっている身、弥生の心を思いやるといてもたってもおられませぬ。御推量あってひとこと栄三郎どのを私かたへ――」
「いや。百万言をついやしても同じこと。彼のごとき不所存者を差しあげるなど思いもよりませぬ」
「これほどその不所存者が所望じゃと申しても?」
「いささかくどうはござらぬか。ご辞退申す」
「よろしい! だが、大久保氏、さっき赤の他人といわれたことをお忘れあるまいな、赤の他人なら本人しだいで貴殿にはなんの言い分もないはず」