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えいがじだい

寺田寅彦随筆集 第二巻

寺田 寅彦

寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:映画時代、子猫、解かれた象、相対性原理側面観、怪異考、比較言語学における統計的研究法の可能性について、化け物の進化、ルクレチウスと科学、蓄音機、亮の追憶、一つの思考実験、電車の混雑について、浮世絵の曲線、二十四年前、伊吹山の句について、池、路傍の草、備忘録、日本楽器の名称、Liber Studiorum、時事雑感。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 页

青空文庫

しかし私としてはこの巻をきわめて概括的な、主としてマンローの摘要による紹介だけで通過しなければならない。これらの所説の哲学史的の意義については他の哲学書に譲るほかはない。

冒頭には例によってエピクロスにささげた礼賛の言葉がある。そうして、あらゆる罪悪を生むものは死の恐怖である。もし、精神というものの本性を明らかにさえすれば、死は決して恐ろしいものではなくなるであろうから、これからその説明を試みようというのが前置きである。

まず心(mind, animus or mens)は他の学者の説くごとく人体の調和原理でもなく生命原理でもなく、ちょうど頭や足が人体の部分であると同様の意味において人体の「部分」であるに過ぎない。その証拠には肉体が病気でも心は幸福でありうるし、心が悪くても健康でありうる。ちょうど足が痛んでも頭は平気でありうると同じである。

同様に精神(soul, anima)もやはり人体の一部で全体の調和ではない。からだの部分を取り去っても、生命は持続する。これに反して「熱と空気の粒子」がほんのわずか逸出すると死んでしまう。これから考えると生命持続のためにはある特別な要素が必要だという事がわかる。