轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮理太郎『山の憶い出 上』。同一底本的分册已合并为一书。收入:笛吹川の上流(東沢と西沢)、奥秩父の山旅日記、釜沢行、秩父の奥山、利根川水源地の山々、秋の鬼怒沼 、美ヶ原、木曽駒と甲斐駒、黒部川奥の山旅、黒部川を遡る 、針木峠の林道 、春の大方山、三国山と苗場山、八ヶ峰の断裂 。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 284,014 字 · 565 页

青空文庫

路には霜柱が白く、枯草の根方には有平糖を笹結びにしたような形をした面白い氷の塊がある。

「好い霜柱があるな、こりゃ何だい、まるで有平糖見たいじゃないか」

「これが昨日なら大に助かったんだが」

「今日だっていいさ、一つ食わないか、始有って終無きは男子に非ずだ」

「馬鹿」

元気が付くと仕末にいけなくなる。

稍や南に向って下り気味に七、八町も行くと水のある渓に出た。昨夜小屋の主は此処まで水を汲みに来たのかと思うと、其親切が忘れられない。

渓に沿うて下って行く。左側に幾つか小屋が並んで板屋根から薄青い烟が立ち、見上ぐる谷の奥の山腹からは、炭焼竈の烟が薄紫に立ち昇っている。湿り気のある重い山の朝らしい空気が、静かに顔を撫でて、歌の一つも唸り出したいような情調になる。

本流(大血川の西谷)に出て、顔を洗いながら暫く休む。側の岩にさまざまな楽書きがしてある。俳句などもあった。

「夕涼みあぶなき岩にのぼりけりか、こりゃ好いや」

ウハッハッハーと洋服の人が真先に笑い出す。跡の二人も声を合せて笑った。

炭焼らしい二人の男が後から来て追い着く。お早うの挨拶が済むと、鬚男が蝙蝠傘をマントに包んで両端を真田紐で括りながら肩から下げているのを見て、鉄砲とでも思ったのか、