轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

わがあいするしじんのでんき

我が愛する詩人の伝記

室生 犀星

北原白秋「婦人公論 第四十三巻第一号」1958(昭和33)年1月号<br>高村光太郎「婦人公論 第四十三巻第二号」1958(昭和33)年2月号<br>萩原朔太郎「婦人公論 第四十三巻第三号」1958(昭和33)年3月号<br>釈迢空「婦人公論 第四十三巻第四号」1958(昭和33)年4月号<br>堀辰雄「婦人公論 第四十三巻第七号」1958(昭和33)年7月号<br>立原道造「婦人公論 第四十三巻第八号」1958(昭和33)年8月号<br>津村信夫「婦人公論 第四十三巻第九号」1958(昭和33)年9月号<br>山村暮鳥「婦人公論 第四十三巻第十一号」1958(昭和33)年10月号<br>百田宗治「婦人公論 第四十三巻第十二号」1958(昭和33)年11月号<br>千家元麿「婦人公論 第四十三巻第十三号」1958(昭和33)年12月号<br>島崎藤村「婦人公論 第四十三巻第六号」1958(昭和33)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 116,728 字 · 231 页

青空文庫

二階にあがるとそこにもう一人の女のひとが、いままで白秋と話をしていたらしく、来客と聞いて机のそばから立ち上った際で、ほとばしる紅顔長身はちょっと天井につかえるほど、せいの矮い私にはなりの高い人に見えた。紅顔長身のひとはすぐ家子さんと階下に行き、私はあれは誰だろうと思った。ちらと見るほど女の人の美しく見える瞬間はない、とりわけ貧窮と孤独にやつれている私の眼には、失礼な言分だが夢二式のいいようもないユメミテエルような大きな瞳をしている令妹家子さんを見るだけでも、そわそわしているのに、長身の人はすでにかくれて現われなかった。あとさき一度しか見なかったこの美女は、人の奥さんであった松下俊子さんであった。彼女は隣家に住んでいて、白秋は若気のあやまちで、この人の美所に憑かれたのである。後にこの夫から訴えられ、未決監に青衣を着てはいらなければならなかった。白秋は女の人に優しくあったし、女の美所をみることは、あとさきのことは半分考えても、美所が匂えばあとの半分は構わない人なのだ。誰でもそうなのだ、女のひとに美所が見えそれに走らなかった人の生涯なんて、カンナ屑みたいに乾き切っているものだ、生涯にまちがいのなかった奴は碌なしごとも出来ないガチガチ男なのだ。