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わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
北原白秋「婦人公論 第四十三巻第一号」1958(昭和33)年1月号<br>高村光太郎「婦人公論 第四十三巻第二号」1958(昭和33)年2月号<br>萩原朔太郎「婦人公論 第四十三巻第三号」1958(昭和33)年3月号<br>釈迢空「婦人公論 第四十三巻第四号」1958(昭和33)年4月号<br>堀辰雄「婦人公論 第四十三巻第七号」1958(昭和33)年7月号<br>立原道造「婦人公論 第四十三巻第八号」1958(昭和33)年8月号<br>津村信夫「婦人公論 第四十三巻第九号」1958(昭和33)年9月号<br>山村暮鳥「婦人公論 第四十三巻第十一号」1958(昭和33)年10月号<br>百田宗治「婦人公論 第四十三巻第十二号」1958(昭和33)年11月号<br>千家元麿「婦人公論 第四十三巻第十三号」1958(昭和33)年12月号<br>島崎藤村「婦人公論 第四十三巻第六号」1958(昭和33)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 116,728 字 · 231 页
勇敢な『一人と全体』の詩人は夕方の汽車に揺られ、たまに東京に出ても厭気がさして平穏な海浜の家にかえりたがっていることにも、彼はその聡明を育てるには最早めんどう臭いふうであった。私はこの友のそれを慄然と身にこたえて感じ、文学と聡明という問題をいつも考え込んだのだ。私のようにばかづらをして年中馬鹿小説を書いている男と、詩学また至らざるなき彼の童謡詩の育生とを比較して見て、私はためらいを感じながら終生ばか小説の執念から脱けられないのも、遂にやむをえざるものとしていた。彼は教育者という快よい一つの座席を発見してから、そこに居心地のよいあたらしい一員を自分に見付け、これも、やむをえざるものとした。彼はつねに此の結論の言葉であるところの、やむをえざるものを迎え、やむをえざるものと取っ組んだが、結局つまらない物でも彼はいつもいい加減には打棄らないで、熱心にしんせつに取っ組んでいたのである。
彼女の甦り
ある夕、私は思つた、
地球上に生存するあらゆる動物、植物、人類、その外のあらゆる無機物に至るまですべてのものを私と共に包含したいと、
私の知らぬ、しかしながら私自身よりもよく知られてゐる何億万人かの人々、