轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
11 第十一分冊
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 186,659 字 · 372 页
三成は、佐吉といっていた幼少の頃、江州の一寺に小坊主として養われ、たまたま秀吉が休息に立ち寄ったとき、その茶童ぶりを見て、
(この小僧を、わしにくれ)
と、寺から貰われて、長浜城の小姓部屋に飼われたのが、かれの今日ある初まりだった。
年齢も同じだし、こういう二人の生い立ちも、相似ていた。
特に、三成も武弁一片でない政治的な頭脳の持主であり、山城守も、弱冠すでに戦陣の武名を剋ち得ていても、その本質はあくまで経世的な抱負にあり、そういう点でも、非常に、共通するところがあった。
毘沙門堂上、一輪の月の下。
話せば話すほど、二人は飽かない思いだった。肝胆相照らすとは、まさに、この若い二人のこの場のことだった。
「一生のうち、良い友にも会い難いものだというが、お互いは、良主にもめぐまれている。良い主人を持った。このよろこびは、日々の張合いですな」
「良主をもつということは、良い使命をもつということになる。しかし、三成どの、主人に不足はないが、御辺と拙者とでは、身を置く地の理において相違がある。御辺は、中央の地に働き、拙者は北国の僻地を出ることはない。慾を申せば、それだけがお羨ましい」