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あねがわのかっせん

日本合戦譚

菊池 寛

菊池寛『日本合戦譚』。同一底本的分册已合并为一书。收入:姉川合戦、厳島合戦、川中島合戦、田原坂合戦、長篠合戦、賤ヶ岳合戦、碧蹄館の戦、島原の乱、山崎合戦、鳥羽伏見の戦、大阪夏之陣、真田幸村、応仁の乱、四条畷の戦、小田原陣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,771 字 · 313 页

青空文庫

睡鴎は然るに自若として牀に坐して動こうとしない。

忠之、「如水公の時屡々武功あったと云うが老耄れたのか」と罵って之を斬ろうとする処に弟隆政現れて漸く止めた。睡鴎暫く四方を観望して居たが、忽ち大喝して軍を進めついに大江門を抜いた。

もう此頃には、三の丸池尻門辺に、上白下黒白黒の釘貫の旗や、白い鳥毛二つ、団子の馬印が立てられて、有馬豊氏、同忠郷の占拠を示し、三の丸田尻門辺には立花忠茂の上白下黒、黒の処に紋ある旗や、松倉重次の黒に中朱筋一つの旗が眺められた。

二の丸辺に、熊毛二段の団子、下に金の団子の馬印が動くのは、寺沢忠高が乗り込んで居るからであり、その後に、赤い旗が進むのは、小笠原忠政、同長次が進みつつあるからである。

信綱の子輝綱は、従士十数名と共に、馬印も掲げず秘かに城へ向うを、地白紋登りはしごの総帥旗の下に、地白紋赤き丸三つの旗掲げた戸田氏鉄と共に、本営に指揮して居る信綱に見付かった。信綱軍令に反すとなして、酒井三十郎を遣って止めるが聴かない。岩上角之助行って、鎧の袖を掴んで放さないので、輝綱は怒って斬ろうとした。角之助は、敵手に斃れんより公の手に死なんと云って猶も放さない。