轻松读懂日语经典作品
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
象の鼻「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年1月<br>消えた足跡「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年2月<br>智恵の火「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年3月<br>名探偵「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年4月<br>空中曲芸師「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年5月<br>針の穴「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年6月<br>お雛様の花びん「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年7月<br>幼虫の曲芸「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年8月<br>冷たい火「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年9月<br>魔法眼鏡「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年10月<br>月とゴム風船「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年11月<br>兎とカタツムリ「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年12月<br>白と黒「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年1月<br>風のふしぎ「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年4月<br>飛行機を生み出すたのもしい力「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年7月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 67,333 字 · 134 页
風のふしぎ
大人だって北川君と同じように考える人も多いのだからね。
だが、それは外からの感じで、うちがわはあべこべなんだよ。黒いものは光もあつさも吸いとってはなさないから、そのうちがわはあたたかい。白いものは光もあつさもはねかえしてしまうから、そのうちがわは寒い。だから、夏は白い着物が涼しく、冬は黒い着物があたたかいというわけだよ。
白い紙と黒い紙も同じことで、上から見てあたたかそうな白い紙の下は、あべこべにつめたく、寒そうな黒い紙の下は、かえってあたたかい。だから、黒い紙の下の雪が、早くとけたのだよ。
一太郎君は、それをうまく言いあてたわけだね」
高橋さんは長い説明をおわると、ニコニコしながら、両手を二人の少年の肩にあてて、やさしく言うのでした。
「さあ、今日の理科はこれでおしまい。この次はまた、なにかおもしろい実験を考えておこうね」
風のふしぎ
一太郎君は丈夫な子供でしたが、めずらしく風をひいて、三十八度五分も熱が出て、今日で三日学校を休んで、寝ていました。
でも今朝からは、気分もすっかりよくなり、熱をはかってみても、三十六度五分ぐらいで、ふだんとかわりないのですが、お医者さまが、もう一日だけ用心した方がいいといわれたものですから、残念でたまらないけれども、学校を休んでしまったのです。