轻松读懂日语经典作品
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
象の鼻「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年1月<br>消えた足跡「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年2月<br>智恵の火「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年3月<br>名探偵「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年4月<br>空中曲芸師「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年5月<br>針の穴「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年6月<br>お雛様の花びん「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年7月<br>幼虫の曲芸「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年8月<br>冷たい火「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年9月<br>魔法眼鏡「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年10月<br>月とゴム風船「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年11月<br>兎とカタツムリ「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年12月<br>白と黒「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年1月<br>風のふしぎ「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年4月<br>飛行機を生み出すたのもしい力「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年7月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 67,333 字 · 134 页
お雛様の花びん
お雛様の花びん
一太郎君は、ある日曜日に、また田舎の伯父さんの家へ遊びにいきました。いつか蜘蛛の橋渡しの曲芸を見せて下さった、あの農学士の伯父さんの家です。
いつものようにごちそうになったり、庭の温室を見せてもらったりしたが、一番おもしろかったのは、やっぱり伯父さんのお話です。
そのお話の中で、伯父さんはニコニコ笑いながら、妙なことをおたずねになるのでした。
「一太郎、お前は、お前の体が二つも三つも入るような、大きなセメントの壺を、一人でつくることができるかい」
一太郎君は、このとっぴな質問に、びっくりしてしまいました。
「え、セメントの壺ですって」
「そうだよ。口のところが徳利のような形をした、まんまるな壺だよ」
「とても一人でなんかできっこありませんよ。まず型をつくらなければならないし、第一僕はセメントと砂のまぜ方さえ知らないんですもの」
「そうだろう。大人だって、そんな大きな壺を、一人でつくるのはちょっとむずかしいからね。ところがね、一太郎、そういう大きな壺を、たった一人で、なんの道具も使わなくて、やすやすとつくるやつがいるんだよ。しかも、その壺が実にいい形をしているんだ」