轻松读懂日语经典作品
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
象の鼻「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年1月<br>消えた足跡「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年2月<br>智恵の火「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年3月<br>名探偵「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年4月<br>空中曲芸師「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年5月<br>針の穴「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年6月<br>お雛様の花びん「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年7月<br>幼虫の曲芸「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年8月<br>冷たい火「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年9月<br>魔法眼鏡「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年10月<br>月とゴム風船「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年11月<br>兎とカタツムリ「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年12月<br>白と黒「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年1月<br>風のふしぎ「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年4月<br>飛行機を生み出すたのもしい力「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年7月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 67,333 字 · 134 页
目にうつっている大きさは、少しもちがわないのだ。
だが、それだけじゃない。それよりも、もっと大きなわけがあるのだよ。それは口でいうよりも、実験してみると、一番よくわかる。さあ、こちらへ来てごらん。ちゃんと用意がしてあるんだよ」
高橋さんは、そういって、縁側から立ち上ると、一太郎君をつれて、庭の奥の方へ歩いて行きました。木立の間を通りすぎると、そのむこうに、野菜の作ってある、ひろい空地があります。月は出ていても、まだ夕方ですから、小さなものまで、よく見えるのです。
「おや、ゴム風船ですね。めずらしいなあ。今こんなもの、どこにも売っていないのですよ」
「僕の友だちで、前にこういうものの製造をしていた人があってね、そこの棚のすみに残っていたのを、手に入れてきたのさ」
「あれ、あんな高い所にもありますね」
「うん、二つなくては実験ができないのだよ。両方とも水素瓦斯を入れて、一ぱいにふくらませてあるんだ」
真赤なゴム風船が二つ。一つは畠のむこうのすみの、地面から一米ほどの高さに、一つはこちらの空高く、フワリと浮いています。両方とも糸でしばって、石のおもりがつけてあるのです。