轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1938(昭和13)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 124,009 字 · 249 页
それをリット少将たちは、悲しみのあまり泣くのだと誤った。
日本兵は嬉しい時には泣くけれど、悲しい時には一滴の涙をも出さぬように修養しているのを知らなかったのだ。
ああ川上機関大尉! と叫んだのは、杉田が早くもこの場の空気を感づき、自分が上官の首実検に使われているなと知って、一世一代の大芝居をうったのであった。
日本の一水兵の作戦は十分効を奏した。そしてリット少将以下の飛行島の幹部は、すっかり騙されてしまった。
(これでいい。川上機関大尉の捜索隊は、これで解散になるだろう)
と、杉田は泣きながら、上官の武運を祈った。
飛行島の幹部連は、すっかり安心してしまった。
それにしても一たい川上機関大尉は、どうしてあの難を免れたのだろう。それはいずれ彼が再び諸君の前に現れるとき明らかとなるであろう。
南シナ海にようやく風が出て、波浪が高くなってきた。この時、連合艦隊から重大命令をうけた、わが最新潜水艦ホ型十三号は一路飛行島に近づきつつあった。
哨戒艦現る
半かけの月は水平線の彼方に落ち、南シナ海は今やまっ黒な闇につつまれている。
昼間の、あの焼けつくような暑さは、もうどこへやら潮気をふくんだ夜風が、刃物のように冷たい。