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うしすてばうますてば
賤民とは何か
喜田 貞吉
喜田貞吉『賤民とは何か』。同一底本的分册已合并为一书。收入:牛捨場馬捨場、旃陀羅考、賤民概説、特殊部落ということについて、放免考、濫僧考、濫僧考補遺。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 116,870 字 · 229 页
徳川時代の賤者に関する法令の文には、普通に穢多非人の称を用いて、その間に或る区別の存在が認められていた。
エタはすなわち屠殺業者皮革業者で、職業上当時の迷信から、その身に穢れ多しと認められたから、これを文字通りにもっぱら「穢多」と称し、その以外のものを総称して「非人」と云ったものと解せられる。しかしそのほかに、エタともつかず非人ともつかぬもの、すなわちエタに類するもの、非人に類するものが、また多かった筈である。例えばかの御坊(俗に隠亡、穏亡、※(「火+慍のつくり」、第3水準1-87-59)坊などとも書く)の一類、すなわち上方地方の宿(夙)、山陰道筋の鉢屋、山陽道筋の茶筅、北陸道筋のトウナイなどと呼ばれた人々の如きは、もと葬儀にあずかり、屍体の穢れに触れるので、やはりその身が穢れていると思われてはいたが、普通には皮太すなわちエタ程には世間からは忌避されず、さりとていわゆる非人とも違っていた。また乞胸の名を以て呼ばれた大道芸人、縁日芸人、或いは猿引すなわち猿舞わしの如く、町家に住居して遊芸の生活をするものは、また非人小屋、非人溜りにいる非人とは別であった。