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うしすてばうますてば

賤民とは何か

喜田 貞吉

喜田貞吉『賤民とは何か』。同一底本的分册已合并为一书。收入:牛捨場馬捨場、旃陀羅考、賤民概説、特殊部落ということについて、放免考、濫僧考、濫僧考補遺。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 116,870 字 · 229 页

青空文庫

雑戸という名称はもと支那の語で、彼にあっては謀叛などによって国家に没収せられたものを以てこれに宛て、一種の賤民となっていたものである。したがって良民との通婚を許さなかった。我が大宝律では、雑戸が良民の子弟を養子とするを禁じているが、令に関する法家の解釈では、通婚は差支えないとある。これは一般的に雑戸を解放して、平民と同じくしたという天平十六年以後の実際を見て云ったことかと思われるが、ともかく我が国にあっては、同じく雑戸の名称を用いながらも、これを純粋の賤民とはせず、しかも一方では明らかにその卑品たることを指摘しているので、いわゆる間人の徒としてこれを待遇したものであったことが知られる。

彼らは工人その他の雑職人として、通例土地の班給にあずからなかったものらしく、「古事記」垂仁天皇条に、「地得ぬ玉作」という諺の存在を伝えている。また諸国に多い余戸の如きも、「高山本寺和名抄」によれば、「班田に入らざる之を余戸といふ」とあって、土地を有せず、農民ではなかったものらしい。承平二年の丹波国牒にも、「同国余部郷本より地なし」と見えている。「出雲風土記」には、出雲の余戸を解して、「神亀四年の編戸に依る」