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うしすてばうますてば
賤民とは何か
喜田 貞吉
喜田貞吉『賤民とは何か』。同一底本的分册已合并为一书。收入:牛捨場馬捨場、旃陀羅考、賤民概説、特殊部落ということについて、放免考、濫僧考、濫僧考補遺。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 116,870 字 · 229 页
この人形舞わしは、西の宮では早く亡びたが、淡路にては大発達を遂げて、一時は人形座の数が四十にも及び、後には十八座となり、今もなお五六座は遺っていて、全国を興行してまわっているという。やはり一種の旅芸人と云うべきものである。
これはただ具体的の一例を述べたに過ぎないが、ホカイ人は、かく一方では人形舞わし専門の遊芸者となったと同時に、一方では神を慰めるための神楽にも発達した。西の宮の傀儡師も、やはりもとは夷神の神慮を慰める為だったとも云っているが、これは人形の方に発達し、神楽は手先の芸当の方に発達した。神楽と云っても、神子が鈴を振り、笛に合せて、神前で舞を舞うばかりではない。これにもいろいろの芸当を取り入れて、滑稽な身振りをして人を笑わせる。東京辺りでよく演じている丸一の大神楽と云うのがその一例である。彼らは皿を廻したり、毬を投げたり、出刃庖丁を操ったり、鼻の先へ棒を立てたり、昔の傀儡子がなしたような色々の所作事を演じている。その名は相変らず神楽と云っても、実は一派の遊芸者になっているのである。
このほか東京近在の馬鹿囃と俗に称する一種の遊芸も、やはりお神楽と云っているが、これは京都の念仏狂言類似のもので、もとはやはり同じような起原を有するものであろう。