轻松读懂日语经典作品
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ましょうのおんな
魔性の女
大倉 燁子
「マスコット 一巻七号」1949(昭和24)年9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,898 字 · 20 页
「たとえばさ。あなたとこうしていても私にはあなたの愛情がどれほど深いものかってことは分らない。あなたの言葉や態度で想像するだけのものでしょう。ところが奥様はあなたの心の奥の奥まで見透せるんだから、自分が優越な立ち場にある間は心配はないでしょう。あなたに女が出来たって、平気でいられるかも知れない。つまり、自分の方が勝っているからよ。愛されているという確信があるから――」
「愛情をわけられるのは不愉快だろう、全部自分のものにしたいと思わないか知ら?」
「私はあなたの肉体も精神も独占している積りでいるんだけれど、ほんとはどうなのか知ら? 奥様が嫉妬しない処を見ると、怪しいもんだわ」
「うちの奥さんはね。僕をくさりでつないでおいて、適当に遊ばしてくれるんだよ。飼犬のつもりでいやがる。いやな奴さ」
と吐き出すように云う。
「だって、御新婚当時は随分、奥様が役に立ったって云うじゃないの?」
「それや役に立ったさ。彼奴の持っている第七感の神秘なんだよ。そのおかげで危険も救われたし、上役のお覚えも目出度くどんどん出世もするしさ。重宝だったが、今じゃ、そのかんがうるさくなった。