轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
このこをのこして
この子を残して
永井 隆
「この子を殘して」大日本雄辯会講談社、1948(昭和23)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,102 字 · 203 页
摂理
私がやっぱり眠ったふりをしていると、カヤノは落ち着いて、ほほをくっつけている。ほほは段々あたたかくなった。
何か人に知られたくない小さな宝物をこっそり楽しむように、カヤノは小声で、
「お父さん」
と言った。
それは私を呼んでいるのではなく、この子の小さな胸におしこめられていた思いがかすかに漏れたのであった。
摂理
――主与えたまい、主取りたもう。主のみ名はつねに賛美せられよ!
元来私は、無より神の愛によって創造された。母の胎内に宿った時が私の創造であった。その時以来今日に至るまで、私の得たすべての物は皆神の与えたもうたところである。健康、才能、地位、財産、家族など、すべて元来私の所有ではなかった。だから、いつどこで、これらのものを取り上げなさっても、私が損をするわけでもなく、また得をするわけでもない。別に嘆き悲しむに当たらない。御摂理のままにお任せするのが当たりまえである。そして御摂理はつねに感謝し賛美せらるるべきものである。なぜなら、神は愛する一人の人間を創造になった、それが私であったからである。神は私を愛したくて、私を創造なさった、神に悪意の創造はない。