轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

アラスカのひょうが

中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河

中谷 宇吉郎

中谷宇吉郎『中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河』。同一底本的分册已合并为一书。收入:アラスカの氷河、永久凍土地帯、黒い月の世界、白い月の世界、満洲通信、アメリカの旅、アラスカ通信、ウィネッカの秋、ウィネッカの冬、ツンドラへの旅、ネバダ通信。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 122,039 字 · 248 页

青空文庫

測候所だけに、建物はこじんまりと綺麗に出来ていたが、ちゃんとした観測者は、まだ若い所長さん一人だけであった。あとは小学校を出たくらいのほんの手伝いの子供たちが、男女合せて三人ばかり居るだけのように見えた。

訪ねた時は、その所長の人は、ちょうど無線の気象電報を受けているところだという話であった。しばらくして出て来られたので、私は来意をのべて、そして「お一人で無線も受け、観測もされ、資料もまとめられるのは大変でしょうね」ときいてみた。「こんなところですからそれも仕方ありません」と言いながら、所長さんは、冬の観測のつらさを語ってくれた。地中温度などは、雪をとりのけておいて測った観測値も必要なのであるが、それはとても出来ないということであった。それどころでなく、朝の六時の観測の時などは、真暗な中を、吹雪をついて、吹き溜りの中を泳ぐようにして、やっと露場へたどり着くこともあるそうである。そして懐中電灯の弱い光をたよりに冷い雪を何尺も掻きわけて、地中温度用の寒暖計を埋めてある場所を、やっとの思いで探しあてる始末だという話であった。

地中温度表の中には、一つ二つ少し妙な値のものもあった。