轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
01 乾雲坤竜の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页
火事装束五梃駕籠の頭首、世をしのぶ老士得印兼光の物語は。
文明より永正にかけての昔――。
当時美濃国に、刀鍛冶の名家として並ぶ者なき上手とうたわれたのが、和泉守兼定であった。
すべて業物打ちは、実と用とともに品位を尊ぶ。
この和泉守の太刀姿は、地鉄こまやかに剛く冴えて、匂いも深く、若い風情のなかに大みだれには美濃風に備前の模様を兼ねたおもむきがあり、そのころまず上作の部に置かれていたという。
美濃の国、関の里。
世に関の七流というのは、善定兼吉、奈良太郎兼常、徳永兼宣、三阿弥兼高、得印兼久、良兼母、室屋兼任――この七人の末葉、美濃越前をはじめとして、五畿七道にその数およそ千百相に別れ、みな兼の字を冒して七流の面影を伝えたのだったが――。
関の孫六と号した兼元も、この和泉の一家であった。
孫六は、業物の作者である。
かれの鍛つところの刀は、にえ至って細く、三杉の小亀文が多くまたすずやきもあり、ことにその二代兼元なる関の孫六となると、新刀最上々の大業物として世にきこえているが、関の新刀になってからはだいぶん位が落ちたけれど、初世孫六のころの関一派の繁栄はじつに空前絶後ともいうべきで、輩出した名工また数かぎりもないうちに、なかでも志津三郎兼氏、兼重、兼定、兼元、兼清、兼吉、初代兼光はすぐれての上手、兼永、兼