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いかなるほしのもとに

如何なる星の下に

高見 順

「文藝」1939(昭和14)年1月号~1940(昭和15)年3月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 119,508 字 · 236 页

青空文庫

何かギョッとさせられる固い顔だった。

言い遅れたが、――クリスマスのデコレーションを買いに来たというので、すでに読者は察せられたこととおもうけれど、そのときは十二月ももう半ばであった。つまり前節との間には一月ばかりの時の経過があるわけである。……

――何か、ひけらかすようなことばかり書いたようだが、あえてその調子をつづければ、合羽橋通りを国際通りに出る左角に「今半」があり、そのビルの二階に風呂屋がある。合羽橋通りに向けて、その入口があり、二階に「日本政府登録ロンジン精浴――ガラス湯」という看板が出ているが、ガラス湯というのは、何も湯槽などがガラスでつくられているというような意味ではなく、今はもうないけど、もとその裏手にガラス工場があり、そこで使った湯をひいてきて銭湯に利用したところから、ガラス湯という名が出た、――ということである。二階の銭湯は公園にもあり、珍しくないが、ガラス湯という名はちょっと珍しい。

その風呂屋の下には「ときわや食堂」「丸与果実店」それから「河金」という小屋の人々の間に有名な洋食屋、その三軒があって、さらに地下室には「花月」