轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
いかなるほしのもとに
如何なる星の下に
高見 順
「文藝」1939(昭和14)年1月号~1940(昭和15)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 119,508 字 · 236 页
だから、――なるほど、その後、それがきっかけになって楽屋へ時折行くようになり、そのつど、そこから何かそッと掻ッ払うみたいにして、楽屋風景のカケラを心にしまい込み、今では描写しようと思えばできるようなものがすでに心に貯えられてはいるが、しかし、そのとき、はじめて楽屋のなかに踏み込んだ時は、そうではなかったのだから、それを何か誇示的に描写するのは如何なものであろうか。その時の状態に正直に従って、何も書かない方が、リアリスチック(?)であろうと、そうも考えて、省くのである。
――小柳雅子に紹介された。
「小柳君。こちらは倉橋先生と言って、小説家の先生」
楽屋の真中にあぐらをかいた朝野が、ひどく傲然としたもったい振った口調で、そう言った。
「先生は小柳君、君が大のひいきなんだ、よろしくお願いしておくと、いいぜ」
大きな声で言うので、踊り子たちは、みんなこっちを向いた。私は真赤になって、
「こちらこそ、よろしく……」
すると朝野は、「先生」ともあろうものがヒョコヒョコした態度をとっちゃ困るといった顔で、私のお辞儀をやめさせようとするように、
「先生は……」
一層いかめしい声をして、言いかけるのを、