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えいがじだい
寺田寅彦随筆集 第二巻
寺田 寅彦
寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:映画時代、子猫、解かれた象、相対性原理側面観、怪異考、比較言語学における統計的研究法の可能性について、化け物の進化、ルクレチウスと科学、蓄音機、亮の追憶、一つの思考実験、電車の混雑について、浮世絵の曲線、二十四年前、伊吹山の句について、池、路傍の草、備忘録、日本楽器の名称、Liber Studiorum、時事雑感。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 页
そして明らかに一方から一方へ「過ぎ行く」音で、それが空中ともなく地中ともなく過ぎ去って行くのは実際他に比較するもののない奇異の感じを起こさせるものである。ちょうど自分が観測室内にいた時に起こった地鳴りの際には、磁力計の頂上に付いている管が共鳴してその頭が少なくも数ミリほど振動するのを明らかに認める事ができたし、また山中で聞いた時は立っている靴の底に明らかにきわめて短週期の震動を感じた。これだけの振動があれば、適当な境界条件の下に水面のさざ波を起こしうるはずであるし、また水中の魚類の耳石等にもこれを感じなければならないわけである。もっとも、魚類がこの種の短週期弾性波に対してどう反応するかについて自分はあまりよく知らないが、これだけの振動に全然無感覚であろうとは想像し難い。
地鳴りの現象については、わが国でもすでに大森博士らによっていろいろ研究された文献がある。そのほんとうの原因的機巧はまだよくわからないが、要するに物理的には全くただ小規模の地震であって、それが小局部にかつ多くは地殻表層に近く起こるというに過ぎないであろうと判断される。
もし「孕のジャン」