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えいがじだい

寺田寅彦随筆集 第二巻

寺田 寅彦

寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:映画時代、子猫、解かれた象、相対性原理側面観、怪異考、比較言語学における統計的研究法の可能性について、化け物の進化、ルクレチウスと科学、蓄音機、亮の追憶、一つの思考実験、電車の混雑について、浮世絵の曲線、二十四年前、伊吹山の句について、池、路傍の草、備忘録、日本楽器の名称、Liber Studiorum、時事雑感。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 页

青空文庫

この作業仮説の正否を吟味しうるためには、われわれは後日を待つほかはない。もし他日この同じ地方に再び頻繁に地鳴りを生ずるような事が起これば、その時にはじめてこの想像が確かめられる事になる。しかしそれまでにどれほどの歳月がたつであろうかという事については全く見当がつかない。ただ漠然と、上記三つの大地震の年代差から考えて、今後数十年ないし百年の間に起こりはしないかと考えられる強震が実際起こるとすれば、その前後に何事かありはしないかという暗示を次の代の人々に残すだけの事である。しかしもし現代の読者のうちでこれと類似の怪異伝説あるいは地鳴りの現象についてなんらかの資料を教えてくれる人でもあれば望外の幸いである。

二

次に問題にしたいと思う怪異は「頽馬」「提馬風」また濃尾地方で「ギバ」と称するもので、これは馬を襲ってそれを斃死させる魔物だそうである。これに関する自分の知識はただ、磯清氏著「民俗怪異篇」によって得ただけであって、特に自分で調べたわけではないが、近ごろ偶然この書物の記事を読んだ時に、考えついた一つの仮説がある。それは、この怪異はセントエルモの火、あるいはこれに類似の空中放電現象と連関したものではないかという事である。