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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮理太郎『山の憶い出 上』。同一底本的分册已合并为一书。收入:笛吹川の上流(東沢と西沢)、奥秩父の山旅日記、釜沢行、秩父の奥山、利根川水源地の山々、秋の鬼怒沼 、美ヶ原、木曽駒と甲斐駒、黒部川奥の山旅、黒部川を遡る 、針木峠の林道 、春の大方山、三国山と苗場山、八ヶ峰の断裂 。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 284,014 字 · 565 页
西沢に関しては故荻野音松君の「甲州国司岳行」(『山岳』二年二号所載)と題する文中に次のような記事がある。
此の京ノ沢の下流里余にして七ツ釜と称する所あり、ネトリ川淵となり滝となるもの七個、附近温泉の湧出するものあり、不動岩と云ふものありて、頗る奇観なりと云ふ(中略)。而して又芹沢より所謂「アシゲ」山脈の東部を超え、難道数里にして、七ツ釜に至る事を得べく、七ツ釜不動岩は、畢竟芹沢不動の奥ノ院とも云ふべきものなりと云ふ。但し七ツ釜より此の京ノ沢小屋迄は、殆ど道なきものゝ如く、ネトリ川に沿うて来り得るや、否や、大岳山神社の神職は来り得と云ひしも、余の導者は到底難しと云へり。
自分等が石塔尾根を登る途中で遇った岩魚釣りも、西沢は東沢よりも悪い沢で到底遡行は出来ないと話した。岩魚釣りの如きも石塔尾根を登って、所要の場所へ下りて魚を釣り、再び尾根を登って前進するという風にしているらしい。果して何の位まで悪い沢であるか、近い内に探って見たいと思っている。
此東沢伝いに梓山へ出る旅行は、塩山を出発点としても全二日を要するに過ぎない道程であるが、少くとも四、五時間は河床を辿らなければならない為に、出水の恐ある時期には、能く天候を見定めてから決行しないと、文字通り進退谷るの危険に遭遇しないとも限らぬ。