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めいじげきだん ランプのもとにて

明治劇談 ランプの下にて

岡本 綺堂

岡本綺堂『明治劇談 ランプの下にて』。同一底本的分册已合并为一书。收入:明治劇談 ランプの下にて、明治演劇年表。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,283 字 · 329 页

青空文庫

六年(癸酉) 一八七三

七年(甲戌) 一八七四

○新富町守田座、新築落成して、十月三日より開場。狂言は一番目「三国無双瓢軍扇」、二番目「ざんぎりお富」にて、権之助、左団次、仲蔵、半四郎、翫雀ら出勤す。同座は在来の構造に種々の改良を加え、その当時の劇場としては、もっとも進歩したるものと称せらる。

六年(癸酉) 一八七三

○三月、村山座の一番目「酒井の太鼓」にて、権之助の酒井左衛門尉と菊五郎の鳴瀬東蔵との渡り台詞に「かく文明の世の中に、開化を知らぬは愚でござる」といい、観客はその時代違いを咎めずして、大いに喝采せり。いわゆる文明開化という言葉が、いかに流行したるかを察すべし。

○六月、中村座の二番目「梅雨小袖昔八丈」を初演。菊五郎の髪結新三、仲蔵の家主長兵衛と弥太五郎源七、いずれも好評。

○九月、河原崎権之助は市川三升と改名。

○十一月、守田座にて「東京日日新聞」を上演。新聞物を舞台に上せたる嚆矢なり。

○東京府令によって市内の劇場を十カ所と定められたれば、在来の三座のほかに、京橋区中橋の沢村座、日本橋区久松町の喜昇座、おなじく蠣殻町の中島座、四谷の桐座、本郷区春木町の奥田座など、相前後して新築開場せり。

七年(甲戌) 一八七四