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めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
岡本綺堂『明治劇談 ランプの下にて』。同一底本的分册已合并为一书。收入:明治劇談 ランプの下にて、明治演劇年表。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,283 字 · 329 页
八年(乙亥) 一八七五
○一月、中村座の番附に「午前七時より相始め、午後五時迄」と記載す。これまで劇場の開演時間に一定の制限なく、単に多年の習慣に因って、「早朝より相始め」というに過ぎざりしに、中村座が初めて開場と閉場の時間を番附に明記したり。
○五月、沢村座の番附に、桟敷代上等金一円八十五銭、中等一円四十銭、高土間上等一円七十銭、中等一円三十銭、平土間上等一円五十銭、中等一円十銭と記載す。劇場の観覧料は多年の習慣に従って、今まで銀何匁と唱え来たりしが、この座が初めて何円何十銭に改め、爾来その例に倣うもの続々あらわる。
○七月、芝新堀に河原崎座の新築落成して開場。市川三升は九代目市川団十郎を襲名して座主となる。時に三十六歳。
○九月、嵐璃鶴は満期出獄して団十郎の門下となり、市川権十郎と改名して河原崎座に出勤す。
八年(乙亥) 一八七五
○一月、守田座は新富座と改称す。巨額の負債の嵩みしためなり。但し一月狂言の「大岡政談」に、彦三郎の越前守、菊五郎の天一坊、左団次の伊賀之亮、いずれも好評。
○一月、東京府令により、俳優は税金として上等五円、中等二円五十銭、下等一円、劇場附の茶屋は一円を納むることとなる。