轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しょうわよねんのぶんだんのがいかん

昭和四年の文壇の概観

平林 初之輔

「新潮 第二六年第一二号」1929(昭和4)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,557 字 · 29 页

青空文庫

一二 文学者の貧化

神近市子は、理論的勧進元として、親切に後進を見ているようだ。

だが、欧米の先進国に比して、日本にはまだ、文壇の第一線に立つような閨秀作家は見られない。紫式部を先祖にもつ閨秀作家たちの奮起をのぞんでやまない。

一二 文学者の貧化

円本の濫出、出版資本の集中は、ついに、出版恐慌を現出し、それはとうぜん作家にも影響して、人気作家の独占的傾向が濃厚になってきた。

この風潮は、少数のミリオネア作家〔人気作家〕(といってもまだまだちっぽけな規模のものではあるが)を生んだが、それと同時に、従来のいわゆる中堅作家の一群を急激に没落さしていった。

「筆では食へなくなった」「原稿ではもう食ってゆけない」という声が文壇のあらゆる方面からきこえる。二流以下の作家は、作品を発表する舞台を失って、田舎新聞へ追いやられる。彼らの名前はもう中央文壇では相場がたたないのである。彼らの頭上には、偶然にあたりくじをひいた人気作家がひかえていて、到底わりこむ余地がないし、彼らの脚下には、新鋭の新進作家が犇々とつめかけている。彼らの名前に何らかの特権があった時代には、それでも彼らの位置はどうにか維持することができたが、この特権がなくなって、無名の作家とハンディキャップなしの競争をしなければならなくなっては、彼らがその地位を維持することは、ますます困難