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まつのみさおびじんのいきうめ

松の操美人の生埋

三遊亭 円朝

02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,963 字 · 176 页

青空文庫

三十三

圖「むう」

と驚きました粥河圖書、思うに此奴は我が悪事を知るばかりでなく、女房お蘭を生埋にした事まで知っている上は助けて置かれんと柄に手を掛け、すらりと抜きました。元より覚悟の山三郎は同じく關兼元無銘の一尺七寸の長脇差を引抜いて双方馬足を進めました。山三郎は前申す剣術の名人で、身構えに少しも隙がありませんから圖書はこれは迚も敵わんと心得て、卑怯にも鞍の前輪に付けて参った種が島の短筒に火縄を附けたのを取出して指向けました。山三郎も斯く有らんと存じて予て用意したる種が島の筒を同じく取出し、「どっこい此方にも」と鉄砲を附けました、すると粥河は面色を変えまして、これから果し合いを為まするお話、一寸一息吐きまして申し上げます。

三十三

引続きまして、山三郎が圖書と小原山に於て出会のお話で、彼方には同類が沢山ありますから大勢に取囲れるかと思って行くと、案外粥河圖書一人で参って掛合になりましたが山三郎はお前が盗賊だから遣らんとは申しません、私が妹をお前の女房にやって又生埋にされると憫然だからと申しました。その一言で、山三郎は何も彼も知り抜いて居ると心得たから、圖書は備前盛景を引抜いて斬ろうと思ったが、相手の身構に驚きまして、鉄砲を取って直ぐに山三郎を打殺そうと致したが、山三郎も予て用意に鉄砲を鞍の前輪に