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まつのみさおびじんのいきうめ

松の操美人の生埋

三遊亭 円朝

02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,963 字 · 176 页

青空文庫

のだ」

海「そんなら書いて」

と海禪は硯箱をとって半治の身性を書いて、これ/\と紹介状を認め、表書をいたしまして、

海「さア」

半「有難え、成程これを持って行けば大丈夫だ、時に彼処へ夜這入るには何処から這入るか隠れて出這入する処は何処だえ」

海「彼処の諏訪様の鎮守の社の裏に一段高い土手がある、其の下に石で拵えた水門口のような処がある、彼処の下へずうと手を入れてぐうーとこう当てると、人差指の当る程の石の凹みがある、其所へ中指と人差指で下へ押すとばちんと弾けて中へ這入る所があるわい」

半「違えねえ、そう/\彼処は溝か何かで水でも流れる所と思って居た、おや足音が聞えるぜ、さア/\頬被をしねえ、頭が出るといけねえから」

と半治は懐中から手拭を出して被せる、其のうち床を出して其の上へごろりっと海禪坊主横になりました。半治は納戸へ這入ってぴったり襖を閉て切りますと真闇になりました。暫く経つとばた/″\と草履でも穿いて来ましたか足音が致します。土間口の戸に手を掛けて、

小兼「半治さん此所を開けても宜いのかえ」

と漸々上総戸を明けて忍び足で中へ這入りまして、板の間から小兼は上りまして、手探りで探り寄ると、敷布団に手が障りましたから、ぴったり枕元へ坐りまして、