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まつのみさおびじんのいきうめ
松の操美人の生埋
三遊亭 円朝
02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,963 字 · 176 页
四十
江戸屋半治が縁側から、
半治「御免なせえ」
禮「誰か」
半「へえ私で西浦賀の半治という者で、粥河様のお宅は此方で」
禮「肝を潰した、何処から這入った」
半「縁側の戸が開いて居たから其処から這入って、大層大勢様で、お賑やかで」
禮「怪しからん奴だ、何処から這入りやアがった、締りある場所を這入りやアがって、門でも乗越えて這入ったか、他に這入れる訳はねえが、此奴、手前賊だな、いや賊だ、手前盗賊に違いあるめえ」
四十
半治「冗談いっちゃアいけねえ、賊はお前さんたちだ、私は西浦賀の女郎屋の半治という者で、孩児の時分から身性が悪くって、たび/\諸方に燻ぶって居て、野天博奕を引攫い又ちょっくらもち見た様な事も度々遣って、随分悪い事の方にゃアお役に立つ人間だから真堀の海禪さんに此方へ紹介けてくれといって手紙を書いて貰ったから、是を読んで見ておくんなせえ」
禮「妙な奴だな、大夫これは海禪の書面で、むゝなに/\」
と千島は海禪の手紙を読下して居りますと、圖書はじろりっと半治を睨め付けて、
圖「これ手前は江戸屋半治というか、手前は東浦賀の石井山三郎には恩分を受けて居る身の上だな、手前これへ山三郎の犬になって来たな」