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まつのみさおびじんのいきうめ

松の操美人の生埋

三遊亭 円朝

02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,963 字 · 176 页

青空文庫

客の幇間を持って世を渡るという男、唯此の男の顔を見ると何となく面白くなるという可愛らしい男で、皆様が贔屓にして供に連れて歩くという、此の五人連で好天気でぶら/\と出掛けました。

馬「私は初めて来たので、尤もお宗旨で無いからだが何うも素敵で」

ときょろ/\する。両側は一面に枝柿を売る家が並んで、其の並びには飴菓子屋汁粉屋飯屋などが居て、常には左のみ賑かではございませんが、一年の活計を二日で取るという位な苛い商いだが、実に盛んな事で、お参りの衆は皆首に珠数を掛けて太鼓を叩きまする。

馬「斯う何だか珠数と太鼓が無いと極りが悪いようで、もし珠数と太鼓を買おうじゃアありませんか、珠数というのを」

圖「馬鹿ア云え、此の連中にそんな物が入るもんか、入らんぜ」

馬「それでも何だか無いと形が極りませんから、兼ちゃんお待ちよ珠数を買うから…おい婆さん」

婆「はい/\」

馬「あの珠数は幾らだ」

婆「はい/\其方はなんで三分二朱でございます」

馬「高いね、もう些っと安直なのは無いかね、安いので宜しい、今日一日の掛流しだから、安いのが好い、安いのは無いかい、其方の方のは幾らだ」