轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
きみつのみわく
機密の魅惑
大倉 燁子
「踊る影絵」柳香書院、1935(昭和10)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,394 字 · 37 页
女手がなくて不自由だという事もあったのでしょうが、彼女は段々と入り込んで宴会などのある場合には先立ちになって何かと指図をしていたそうです。館員達にもうまく取り入り、まるで奥様気どりでいた処へ何も知らない私があとから参ったのでございます。
かげでは毒婦だの妖婦だのと悪口云っている人でも、有喜子に一度会うと好きになって皆味方になってしまいます。とにかく不思議な魅力を有っている女で、普通の人とは大分違っている点が沢山ございます。第一夫を盗まれて敵のように恨んでいる私の処へだって、平気な顔をして遊びにやって来るんですの。それだけだって変って居りましょう。
失礼な女だ、厚かましい奴だと最初は玄関払いで面会を拒絶した私が、いつの間にか根負けして渋々ながらでも会ったり、話したりするようになってしまいました。そして大抵の女なら秘したがるような事までもずばずばと平気で先方からきり出すという風なのです。
『奥様は旦那様と私との関係をどう思っていらっしゃるでしょう?』などと申します。何だかこちらが照れて横を向きたくなるじゃありませんか。
『疑っていらっしゃるでしょうね。またお疑りになるのが当然なんです。