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みんげいよんじゅうねん

民藝四十年

柳 宗悦

柳宗悦『民藝四十年』。同一底本的分册已合并为一书。收入:民芸四十年、改めて民藝について、四十年の回想。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 182,248 字 · 368 页

青空文庫

後記

といいかえてもよい。これを宗教的に清貧の徳になぞらえてもよい。この貧にもまさる富はない。「無地の美」とはかかる「貧の美」を指すのである。「麁相」とか「閑味」とか凡て貧の美を形容した言葉であった。

何も西洋の焼物の模様性を貶すのではない。それはそれで素晴らしいものがあるが、しかし「日本の眼」が見ればその模様の中で際立って美しいものは、やはりその奥に簡素の性質があるのである。「無」の要素が奥にひそむ時、更に美しさが深まるのである。ただ賑かな模様では浅い。それでどれだけ「無」の要素を内に宿すかで模様の上下はきまろう。無地は常に美の最も奥深い理念なのである。「日本の眼」は西洋に「無の美」を贈物にすべきである。無地の美学が背負う使命は大きい。奇数の美学と共に「日本の眼」が見届けている美の奥底である。何時か西洋人も無量の、また新鮮な真理をここに見出すであろう。私は「日本の眼」を輝かす事に日本人としての誇りと使命とを感じる。お互に日本人としての仕事にいそしもうではないか。

(一九五七年)

後記

出版者から『民藝四十年』という本を編んでくれといわれた。いわれてみると、なるほど半世紀近くになる。